梅毒について
梅毒って何ですか?
梅毒(Syphilis)は、Treponema pallidumという細菌によって引き起こされる性感染症です。この細菌は、性器や粘膜の接触により感染し、母子感染も起こりえます。初期は無症状で感染数週間後に、性器や口などにしこりや潰瘍ができることもあります。この時治療をしなくても症状は自然に軽快することもあります。数か月経過すると血液を介して全身に運ばれ、体に淡い赤い色の発疹をだします。症状がなくても活動性がある場合は治療が必要になります。
梅毒はどのような症状?
梅毒に感染した場合、以下のような症状が現れる可能性がありますが、
すべての感染者が同じ症状を経験するわけではありません。梅毒に感染しても症状がない場合もあります。
初期症状(初期梅毒):
潰瘍(しゅりん):感染部位に硬い、無痛の潰瘍(しゅりん)ができることがあります。
一般的には性器やその周囲に現れますが、口や肛門にも現れることがあります。潰瘍は数週間で治ります。
発熱やリンパ節の腫れ:感染初期に全身の症状が現れることがあります。
第2期症状(第2次梅毒):
皮疹:体全体に赤い発疹が現れることがあります。手のひらや足の裏にも現れることがあります。痒みがないことが特徴です。
発熱、倦怠感、リンパ節の腫れなどの全身症状がある場合があります。
潜伏期(第3期):症状がない場合がありますが、感染は体内で進行し、臓器や神経系に被害を与える可能性があります。
女性が梅毒に感染した場合、男性よりも症状が軽くなることがあるため、感染を見逃すことがあります。
特に初期症状が痛みを伴わず、女性器内に現れるため、自覚症状がない場合もあります。
梅毒の陽性はいつからわかりますか?
当院では、化学発光酵素免疫測定 CLEIA法にて検査を実施しております。
菌やウィルスが体内に入ると、血中の抗体が上昇してきます 人によって、血液検査で陽性と判断できる量の抗体が上昇してくるまでに時間差があります。早い人なら感染機会から約3週間後には陽性になりますが、遅い方では約3か月ぐらいかかります。ご不安な場合は病院に受診し、精密検査実施されることをお勧めします。
梅毒の潜伏期間はどのくらいですか?
梅毒の潜伏期間(感染から症状が現れるまでの期間)は一般に2週間から3ヶ月程度でトレポネーマ・パリダム菌が体内で増殖しております。稀に数日から1年以上に及ぶこともあります。具体的な潜伏期間は個人や感染の状況によって異なるため、一概には言えません。
無症状でも梅毒発症の可能性はありますか?
梅毒は症状が現れない場合でも発症する可能性があります。梅毒の初期感染段階では、通常、症状が現れず、感染者は自覚症状を感じないことがあります。
この段階では、梅毒はしばしば無症候性であり、感染者は自覚症状を感じないまま他の人に感染を広げる可能性があります。
このような無症候性の初期感染段階の梅毒は、感染が他の人に広がるリスクを高めるだけでなく、感染が進行してより深刻な段階に進む可能性もあります。
したがって、性的に活発な人やリスク行動を取る人々は、定期的な性感染症の検査を受けることが重要です。
また、梅毒は一度感染した後、症状がない間も体内に潜伏することがあります。
このような状態を潜伏期と呼び、感染者は症状を経験せずに長期間感染を持ち続けることがあります。潜伏期間中でも、感染者は他の人に感染を広げる可能性があります。
梅毒を放置するとどうなる?
梅毒が適切に治療されない場合や未治療のまま進行すると、心臓や血管の病気・心内膜炎(心内膜の炎症)、大動脈炎(大動脈の炎症)、弁膜症、神経の病気・梅毒性髄膜炎(脳脊髄液の炎症)、梅毒性脳炎(脳の炎症)、失明、骨の病気・梅毒性骨膜炎や梅毒性関節炎、認知症のような症状がでることがあり、進行したら、治療しても後遺症が出て、治せないこともあります。
献血はできますか?
一度でも梅毒に完成したことがあれば、完治していても献血はできません。
梅毒の感染・発生割合は?
男性は20歳代から40歳代、女性は20歳代が多くみられます。2014年に比べ、男性6.8倍、女性12倍に急増しています。梅毒陽性の方と1回性交渉した場合、感染力が強い為15%から30%の確立で感染します。
梅毒の治療しないで、自然に治りますか?
梅毒は自然に治癒することはありません。梅毒は、細菌のTreponema pallidumによって引き起こされる感染症であり、適切な抗生物質治療を受けることなく放置すると、感染が進行し、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
初期の梅毒の症状が見られない場合でも、感染は進行している可能性があります。
初期段階の梅毒はしばしば無症候性であり、患者が自覚症状を感じない場合でも、感染を他人に広める可能性があります。
早期に梅毒感染を治療することが重要です。適切な抗生物質治療を受ければ、梅毒感染は通常完全に治癒します。
治療を受けることで、症状が改善し、感染を他人に広げるリスクが減少します。
梅毒は治りますか?
適切な治療を受けた梅毒は通常、治癒します。
一般的に、ペニシリンが最初の選択肢として使用されますが、ペニシリンに対するアレルギーがある場合や他の理由でペニシリンを受け入れられない場合は、他の抗生物質が代替として使用されることがあります。ただし、梅毒が未診断または未治療のまま放置されると、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
例えば、梅毒が進行すると、中枢神経系や心臓、血管、骨などの臓器に影響を与えることがあります。梅毒の治療後は、医師の指示に従い、定期的なフォローアップ検査を受けることが推奨されます。これにより、感染が再発していないことが確認できます。
梅毒 まりこクリニック 郵送の性病検査方法
梅毒の検査では、指先に専用の針を刺し採血採取します。
当院では、化学発光酵素免疫測定(CLEIA法)を用いて、抗TP抗体定性検査を実施しています。
梅毒の検査費用
梅毒の検査は保険適用が可能ですが、条件を満たし、来院する必要があります。検査の費用や保険適用の有無は、施設によって異なります。保険適用で受診する場合、3割負担でおおよそ3,000円~4,000円かかります。自費診療で受診する場合は、3,980円~6,980円必要です。
「郵送の性病検査キット」は2,980円~検査が可能です。
梅毒 検査いつから
まりこクリニック(郵送の性病検査)では、梅毒の検査は、感染が疑われる場合は感染の可能性があった日から3週間以上経過した後に受けることができます。潜伏期間があるため、早期の検査が必要です。この期間中も感染を広げる可能性があるため、定期的な検診を受けることをおすすめします。
自宅で簡単に検査できる「郵送の性病検査キット」
クリニックでは、自宅で手軽に性病の検査ができる郵送の性病検査キットを提供しています。
梅毒感染症の検査キットは、男女共用になります。《微量採血タイプ》HIV・梅毒検査キットをお願いします。
「郵送の性病検査キット」は、うがい、尿、膣ぬぐい、微量採血などを利用し、複数の感染部位に対応しています。また、クラミジア、淋菌、カンジダ、トリコモナス、マイコプラズマ・ジェニタリウム、梅毒、HIV(エイズ)、B型肝炎、C型肝炎など、様々な性感染症に対応しています。
基本項目の検査キットは、2,980円から用意しています。さらに、目的に合わせて様々なタイプのキットも用意しています。
